無料のトークスクリプト作成ツール7選!選び方と活用術も紹介

「営業のトークスクリプトを無料作成できるツールを知りたい!」
「無料のトークスクリプト作成ツールはどれがおすすめ?」
「最適なツールを見つけて営業活動を効率化させたい」
トークスクリプトとは、顧客とする会話内容やその流れをまとめた台本のようなものです。作成することで、受け答えがスムーズになり営業活動の質を標準化できます。
近年は、このトークスクリプトを「生成AI」で自動作成できるツールも増えてきました。大量の学習データをもとに、効果的な台本を短時間で作成できます。活用すれば、今まで以上に営業成績が向上するでしょう。
本記事では、無料のトークスクリプト作成ツールを「生成AIで自動作成するタイプ」と「手動で作成するタイプ」の2パターンに分けて紹介します。
ツールの選び方や有効活用するコツも詳しく解説しますので、トークスクリプトを作成して営業活動を効率化させたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
無料トークスクリプト作成ツールの選び方
無料のトークスクリプト作成ツールには、さまざまな種類があります。選ぶ際は、以下4つのポイントを意識するとよいでしょう。
- 生成AIを必要とするか
- 自社の課題解決に最適であるか
- 使いやすい操作性であるか
- 無料トライアル期間は適切であるか
順番に解説します。
1.生成AIを必要とするか
冒頭でもお伝えした通り、トークスクリプト作成ツールには「生成AIで自動化できる」と「手動で作成する」の2つに分類されます。
基本的には、業務を効率化しやすい「生成AIを搭載したツール」をおすすめします。
しかし、生成AIには以下のリスクがあるのも事実です。
- 事実と異なる情報を作り出すことがある
- 機密情報を入力すると漏洩する可能性がある
生成AIは、大量のデータを学習することで、成功パターンの抽出や合理的な判断をします。ただし、これは正しいデータを学習していた場合に限った話です。
間違ったデータを学習していると、出力結果に誤情報が混ざってしまいます。そのため、生成AIを活用した場合は、出力情報の正確性をチェックすることが不可欠です。
また、生成AIを活用したツールは、ユーザーが入力したデータを学習したり、クラウド上に保管したりするものが多いです。機密情報を入力すると「第三者の出力結果に表示される」「サイバー攻撃で情報が漏れる」といったリスクもゼロではありません。
生成AIツールの出力精度や安全性は、日々向上しています。とはいえ、確認作業を手間と感じたり、どうしても機密情報を入力しなければならない場合は、手動のほうがいいかもしれません。
自社で業務効率化につながるのは、自動化と手動のどちらがよいかをよく検討したうえで最適なツールを選びましょう。
2.自社の課題解決に最適であるか
トークスクリプト作成ツールは、各種で特徴的な機能が異なります。
例えば、以下のような機能があります。
- AIが自動作成してくれる機能
- 自動で文字起こししてくれる機能
- 電話データを記録してくれる機能
- 過去のトークを分析してくれる機能
- 社内で迅速にデータ共有ができる機能
どのような機能が業務効率化に最適であるかは、各社の目標や状況によって異なります。各ツールの特徴をしっかり吟味して選びましょう。
3.使いやすい操作性であるか
ツールのUI(操作性)を確認することも重要です。
自社に最適な機能を備えていても、担当者が使いこなせなければ業務効率化からは遠ざかってしまいます。
よくある例としては「機能が多すぎてどこに何があるかわかりにくい」「必要な操作をするまでの工程が多い」などです。自身では気にならない要素でも、他の社員が使いにくいと感じれば、社内にツールは浸透しません。
無料プランやトライアルがあるツールも多いため、実際に操作性を確かめたうえで導入を決めるようにしましょう。
4.無料トライアル期間は適切であるか
無料トライアルが設けられていても、その体験期間は、数日や1か月などツールによってさまざまです。
あまり短すぎると、社員が使い心地を判断できないうちに終了となる可能性もあります。
最適な期間は、そのツールの複雑さ・社員の知識レベルなど、いくつかの要素で異なりますので、無料トライアルの中身もしっかり確認しましょう。
AI自動生成|無料のトークスクリプト作成ツール2選
ここからは、トークスクリプト作成におすすめなツールを紹介します。
まずは「生成AI」で自動作成できる2つのツールをチェックしていきましょう。
- UKABU
- MiiTel
1.UKABU
提供会社 |
株式会社UKABU |
無料トライアル |
あり(詳細は要問い合わせ) |
料金プラン |
要問い合わせ |
主な機能 |
・商談スクリプト作成 ・スクリプトと結果の差分を分析 ・顧客や担当者に関する情報収集 ・顧客情報のカテゴリ整理 ・重要な情報のピックアップ |
公式サイト |
UKABU(ウカブ)は、営業先の顧客名を入力するだけで「顧客カルテ」と「営業スクリプト」を自動作成できるツールです。
各種データベースやWeb上から情報収集をし、自社の営業目的に合わせて最適な商談スクリプトを提示する仕組みとなっています。
また、会話の状況に応じた提案ができるように、ヒアリングした追加情報から瞬時にトークスクリプトを修正する機能も特徴的です。臨機応変に内容をアレンジできるため、経験の浅い新人担当者でもスムーズに商談を進行できます。
2.MiiTel
提供会社 |
株式会社RevComm |
無料トライアル |
要問い合わせ |
料金プラン(税込) |
■MiiTel 要問い合わせ
■MiiTel Phone(電話解析AI) 6,578円/月 |
主な機能 |
・自動録音 ・文字起こし ・通話のスコアリング ・SFA/CRM連携 |
公式サイト |
MiiTel(ミーテル)は、自動録音と文字起こし機能により、営業トークスクリプトを自動作成してくれるツールです。
話す速度やラリー回数などをスコアリングできる機能もあり、効率的に営業スキルを高めていけるでしょう。
また、AIの音声解析機能からトップ営業のトークを分析・可視化してくれるのも魅力です。抑揚や会話の比率などの”コツ”を共有することで、新人社員の即戦力化が期待できます。
手動作成|無料のトークスクリプト作成ツール5選
続いて、「手動」のトークスクリプト作成ツールを5つ紹介します。
- draw.io
- Visio
- FigJam
- Miro
- Cacoo
1.draw.io
提供会社 |
JGraph Ltd |
無料トライアル |
– |
料金プラン |
無料 |
主な機能 |
・図形作成 ・フローチャート作成 |
公式サイト |
draw.io(ドローアイオー)は、ブラウザから利用できる無料の図面作成ツールです。
インストールやログインも不要で、図形やフローチャートを簡単に挿入できます。誰でも手軽にトークスクリプト作成を始められるのが魅力です。
作成したトークスクリプトは、GoogleドライブやOneDriveなどに保存もできます。
2.Visio
a
提供会社 |
Microsoft |
無料トライアル |
1か月間 |
料金プラン |
■サブスクリプションプラン Visio Plan 1:749円/月/ユーザー Visio Plan
■買い切り型 Visio Standard 2024:58,160円 Visio Professional 2024:109,650円 |
主な機能 |
・フローチャート作成 ・テンプレート ・ブレインストーミング ・リアルタイム共有 |
公式サイト |
https://www.microsoft.com/ja-jp/microsoft-365/visio/flowchart-software |
Visio(ヴィジオ)は、Microsoft社が開発する図面作成ツールです。
豊富なテンプレートが用意されており、誰でも手軽にフローチャートや組織図などを作成できます。リアルタイムで共同作業もできるため、チームで相談しながらトークスクリプト作成をすると、より質を高められるでしょう。
また、Excel(エクセル)やPowerPoint(パワーポイント)などと連携も可能ですMicrosoft社のサービスを使い慣れていれば、便利に活用できるツールといえます。
3.FigJam
提供会社 |
Figma |
無料トライアル |
無料プランの利用 |
料金プラン |
スターターチーム:無料 プロフェッショナル:750円/月 ビジネス:750円/月 エンタープライズ:750円/月 |
主な機能 |
・作図 ・ブレインストーミング ・ミーティング ・テンプレート |
公式サイト |
FigJam(フィグジャム)は、Figma(フィグマ)から提供される、チーム向けのオンラインコラボレーションホワイトボードです。
300を超えるテンプレート、自作のテンプレートを活用して複数人で相談しながらトークスクリプトを作成できます。
AI機能を活用すれば、自分たちのイメージに近いテンプレートや図形などの生成も可能です。AIに的確な指示ができれば、手軽にデザイン性の高いトークスクリプトを作成できるでしょう。
4.Miro
提供会社 |
Miro |
無料トライアル |
無料プランの利用 |
料金プラン |
Free:無料 Starter:8〜10ドル/月 Business:16〜20ドル/月 Enterprise:要問い合わせ |
主な機能 |
・図表作成 ・テンプレート ・ブレインストーミング ・セキュリティとガバナンス管理 ・AIによるアイデア変換 |
公式サイト |
Miro(ミロ)は、ナイキやイケアなどの大企業も活用していると有名な、AI搭載型のイノベーションワークスペースです。
豊富なテンプレートやAI機能を活用することで、素早く効率的なトークスクリプト作成ができます。図形も2,500種類以上あるため、理想のデザインに仕上げられるでしょう。
ビデオや音声による説明・指示をボード上で再生できる機能も備えており、オンラインでの共同作業もスムーズに進められます。
5.Cacoo
提供会社 |
株式会社ヌーラボ |
無料トライアル |
30日間 |
料金プラン |
プロプラン:660円/月 チームプラン:1,980円/月(3人から利用可) |
主な機能 |
・シート数無制限の作図 ・100種類以上のテンプレート ・リンク1つで簡単共有 ・ビデオ通話・コメント ・PDFやPowerPointへエクスポート ・2段階認証 |
公式サイト |
Cacoo(カクー)は、シンプルで直感的な操作感に強みのあるオンライン作図ツールです。
100種類以上のテンプレートが用意されていたり、よく使う図形やアイコンを登録したりと、誰でも活用しやすい工夫がされています。
ビデオ通話やチャット機能を活用することで、チーム作業でもスムーズに進められるのも魅力的です。
ツール以外のトークスクリプト作成方法2選
トークスクリプトは、専用ツールを使用せずとも無料で作成できます。
例えば、以下の方法でも可能です。
- エクセルやスプレッドシートを活用する
- テンプレートを無料ダウンロードする
順番に解説します。
1.エクセルやスプレッドシートを活用する
Excel(エクセル)やGoogleスプレッドシートでも、図形や記号を挿入することでフローチャートを作成できます。レイアウトを整えれば、トークスクリプトとして活用可能です。
多少の手間はかかるものの、普段から使い慣れている方は、わざわざ専用ツールを導入する必要はないかもしれません。
デメリットとしては、以下の要素が挙げられます。
- 複雑なパターンを作成するには大きな手間がかかる
- 図形の色や大きさなどデザイン性を高めるには限界がある
複雑なパターンや見栄えのよいトークスクリプトを作成したいなら、専用ツールを活用するのがおすすめです。
2.テンプレートを無料ダウンロードする
Web上には、無料ダウンロードできるトークスクリプト用のテンプレートも豊富に公開されています。
テンプレートに沿って情報を埋めていけば、手軽にデザイン性の高いトークスクリプトを作成できます。自社に合ったテンプレートを探してみるとよいでしょう。
例えば、以下のサイトからダウンロード可能です。
- マネーフォワードクラウド(ワード・エクセル)
- Office
Hack(エクセル) - bizroute(パワーポイント)
とはいえ、自社が求める完成形に近いテンプレートがあるとは限りません。求める完成形によっては、カスタマイズに大幅な時間と労力がかかる場合もあります。
トークスクリプト作成ツールを有効活用する4つのコツ
トークスクリプト作成ツールを最大限活用するためには、以下4つのコツを押さえることが大切です。
- ゴールを明確に設定する
- 内容を見ずに話せるまで練習する
- 自分のトークを録音してみる
- 定期的な改善を繰り返す
順番に見ていきましょう。
1.ゴールを明確に設定する
トークスクリプトを作成する際は、あらかじめトークの目的達成となる「ゴール」を設定しておきましょう。
例えば、以下のようなイメージです。
- 顧客の情報を引き出す
- 課題についての認識を再確認する
- 商品やサービスの魅力を理解してもらう
ゴールが設定してあることで「どんな質問をすべきか」を逆算から考えられます。
トークのゴールを決めずに作り始めてしまうと、会話の方向性がブレてしまったり、ヒアリング項目に漏れが発生してしまったりするかもしれません。
そのため、まずはゴールを設定して、そのゴールに向かって会話内容を構築していくのがおすすめです。
2.内容を見ずに話せるまで練習する
トークスクリプトを作成した後は、その内容を見ずに話せるまで練習しましょう。というのも、台本を読んでいるような話し方では、相手に「面倒なセールスが始まった」と判断されてしまうからです。
興味関心が薄い段階でセールス色を強く出してしまうと、すぐに話が終わってしまう可能性があります。また、棒読みのセールストークからは魅力を感じにくいでしょう。
そういった序盤のセールス色や棒読みをなくすには、作成したトークスクリプトの内容と流れを覚えておく必要があります。
社内でトークの練習時間を設けて、何度も繰り返し実践しましょう。
3.自分のトークを録音してみる
実際に自分のトークを録音して聞き直してみるのも、営業トークスキルを高めるコツです。
自分のトークを聞くことで「客観的な改善点」を把握しやすくなります。
例えば、以下のような改善点が見つかるかもしれません。
- 言葉遣いが適切ではない
- 専門用語が多くて頭に入ってこない
- 抑揚がなくて何が大事な情報かわかりにくい
文面ではきれいにまとまっていても、実際に声を出してみると不自然な印象になるのはよくあることです。
相手に伝わるトークをするためにも、何度も録音を聞き、改善を繰り返していきましょう。
4.定期的な改善を繰り返す
トークスクリプトは一度作成したら終わりではなく、定期的な改善が重要です。
実際の現場で受けたフィードバックを反映させることで、より質の高いトークスクリプトに仕上がります。
例えば、以下のようなイメージです。
- この言い回しは反応が悪かったから、もっと具体的にしよう
- ここは質問されることが多かったから、先回りして答えよう
- この用語は意味が伝わっていなかったから、言葉を変えよう
内容をブラッシュアップするには、経験に基づいたデータを集める必要があります。データを反映させながら、より優れたトークスクリプトに仕上げていきましょう。
トークスクリプト作成ツールを活用する3つのメリット
最後に、トークスクリプト作成ツールを活用する3つのメリットを解説します。
- 成約率を高められる
- 組織の営業レベルを高められる
- 新人社員でも一定レベルの営業活動ができる
順番に見ていきましょう。
1.成約率を高められる
トークスクリプトは、商談において顧客にどのような会話・質問をするかをまとめた台本のようなものです。
顧客の心理変化に応じて、適切な会話や質問の流れを組みやすくなるため、成約率の向上が期待できます。
特にトークスクリプト作成ツールには、以下のような「質の高い内容に仕上げるための機能」が備わっているものが多いです。
- 顧客情報と営業目的に応じてヒアリング項目を提案してくれる
- ヒアリングした内容から最適なスクリプトにアレンジしてくれる
近年はAI技術が急速に進化しており、人間が考えるよりも正確かつスピーディーにトークスクリプトを作成できるようになりました。
テクノロジーの力を借りることによって、営業の成約率を飛躍的に高められるでしょう。
2.組織の営業レベルを高められる
トークスクリプト作成ツールには、共有機能を備えているものが多数あります。
成約率の高い営業担当者のトークスクリプトを社内で共有すれば、組織の営業レベル向上につながるでしょう。
オンライン営業が普及している現代は、優れた営業ノウハウを共有する場が著しく減少しています。結果、一部の社員にパフォーマンスが偏る「営業の属人化」に悩んでいる職場も増えています。
共有機能が備わったトークスクリプト作成ツールを活用すれば、属人化の解消が期待できます。組織の営業レベルが上がれば、企業の業績アップも見込めるでしょう。
3.新人社員でも一定レベルの営業活動ができる
質の高いトークスクリプトを作成することは、新人社員の即戦力化にもつながります。
営業力は経験によって培われるもので、営業活動に不慣れな新人社員は「何を話せばよいのかわからない……」という状態が一般的でしょう。
しかし、経験のある営業担当者がトークスクリプトを作成することで、適切な会話の流れや質問内容を理解できます。マニュアルがあることで、新人社員でも「この内容を話せば問題ない」と自信を持ってトークできるようになるのです。
誰でも一定レベルの営業活動ができるようになれば、新人のうちから多くの現場を任せられます。結果、教育や研修にかかるコスト削減にもなるでしょう。
まとめ:無料のトークスクリプト作成ツールを活用して営業成果を高めよう
質の高いトークスクリプトを作成することで、営業の成約率アップ・組織全体のレベルアップが期待できます。
特に近年は、AI技術を活用することで、質の高いトークスクリプトを一瞬で自動作成できるようになりました。
トークスクリプト作成ツールにはさまざまな特徴がありますので、ぜひ自社の目的に合ったものを探してみてください。