動画の文字起こしができるAIツールおすすめ10選!無料から高機能まで紹介

「動画の文字起こしはAIにできる?」
「AIの動画文字起こし精度はどれくらい?」
「無料で動画の文字起こしができるAIツールはある?」
リモートワークが普及した現代では、Web会議やオンライン研修の機会が増えました。
その際に、打ち合わせ中に議事録を作成したり、欠席者に字幕付きで共有したりする場面も多いでしょう。
また、最近では動画によるプロモーションが当たり前になってきています。YouTubeチャンネルを運営したり、動画広告を出稿したりする企業も多いのではないでしょうか。
しかし、動画は視聴者にとってはわかりやすい反面、作り手にとっては非常に大変な作業といえます。特に手作業で文字起こしをすると、多くの時間が奪われてしまうでしょう。
そこでおすすめしたいのが「生成AI」の活用です。AIで文字起こしを自動化すれば、迅速かつ正確に業務を進められます。
本記事では、動画の文字起こしができるAIツールを10個まとめました。無料で利用できるものから高機能なものまで幅広く紹介しますので、ぜひ自分たちにぴったりなツールを探してみてください。
動画の文字起こしはAIにできる?その仕組みとは
近年のAIツールは、音声認識技術と自然言語処理技術が大きく進化しています。この2つの技術を組み合わせることで、従来よりも正確な文字起こしが可能になりました。
特に最近では、音声認識精度90%以上のツールが増えてきています。
また、ツールによっては「あのー」「えっと」といった、文字起こしに不要な言葉をカットする機能もあります。
1時間程度の動画なら数分で文字起こしが完了するため、人間が手動でおこなうよりも効率的です。
無料で利用できる文字起こしAIツールも充実していますので、ぜひ積極的に活用してみてください。
動画の文字起こしをAIに任せる4つのメリット
AIに動画の文字起こしを任せることで、以下4つのメリットを得られます。
- 時間と労力を削減できる
- 聞き間違いや入力ミスを防げる
- 多言語翻訳も簡単にできる
- 外注費を削減できる
順番に解説しましょう。
1.時間と労力を削減できる
文字起こしにAIを活用する最大のメリットは、時間と労力を削減できることです。
手動による文字起こしでは、誤字脱字を防ぐために何度も動画を巻き戻しながらテキスト化していく必要がありました。
特に字幕を追加する作業では、発言のタイミングに合わせて文字を表示したり、状況に応じてフォントや演出を調整したりする必要があります。
動画の文字起こしは集中力を要する作業であり、1時間の動画でも4〜5時間ほどかかるのが一般的でした。
しかし、AIを活用すれば、動画ファイルをアップロードするだけで自動的にテキスト化されます。1時間の動画なら、わずか5分程度で完成するケースがほとんどです。
もちろん、必ずしも完璧な文字起こしになるとは限りません。しかし、多少の修正と確認をするだけで済む場合が多く、大幅な負担軽減につながります。
これまで文字起こしに費やしていた時間を削減できることで、担当者は本来の業務に集中できるようになります。結果、社内全体の生産性向上も期待できるでしょう。
2.聞き間違いや入力ミスを防げる
AIに動画の文字起こしを任せることで、聞き間違いや入力ミスも防げます。
近年のAIは、音声認識技術が格段に向上しており、従来の文字起こしツールよりも精度が飛躍的に向上しています。
多くの文字起こしツールが90%以上の精度で提供されているため、人間が手動でおこなうより正確といっても過言ではありません。
どれだけ優秀な人でも、疲労や心理的な影響からミスを犯してしまうことがあります。
例えば、長時間労働が続いていたり、プライベートに悩みごとがあったりすると集中力が低下してしまうでしょう。
AIには、そのような疲労や心理的な要素はありません。どんなときでも正確かつスピーディーに対応できるのは、AIに動画の文字起こしを任せる魅力といえるでしょう。
3.多言語翻訳も簡単にできる
音声をそのままテキスト化するだけでなく、自動的に翻訳してくれるのもAIの持つ大きな強みです。
例えば、外国籍社員に向けて議事録を作成したり、自社のYouTube動画に海外向けの字幕を付けて発信したりすることも容易にできます。
対応言語はツールによって異なりますが、翻訳の機会がある場合は、どの言語に対応しているかにも注目して選ぶとよいでしょう。
4.外注費を削減できる
動画の文字起こしを業務委託している場合は、AIを活用することで外注費を削減できる可能性があります。
特に最近は、無料でも高精度な文字起こしツールが充実してきています。また、議事録の自動要約、不要な言葉を自動カットする機能などを備えるツールも増えてきました。
「多少の修正なら手間と感じない」「動画編集を個人のセンスに依存していない」という場合は、最適なツールを選ぶことで大幅な人件費カットにつながるかもしれません。
動画の文字起こしができるAIツールおすすめ10選|無料あり
それでは、動画の文字起こしができるAIツールを10個紹介します。
どのツールも高精度な文字起こしが可能です。用途と特徴を照らし合わせながら、自分たちに最適なツールを探してみてください。
- Gemini
- YouTube Summary with ChatGPT
- Gladia
- PowerDirector
- Filmora
- Vrew
- Notta
- toruno
- Texter
- Premiere Pro
1.Gemini|無料で高精度な文字起こしが可能
提供会社 |
|
料金 |
無料 |
無料体験 |
– |
主な機能 |
・動画の文字起こし ・動画の要約・翻訳 ・ノイズ除去 |
公式サイト |
Gemini(ジェミニ)は、Google(グーグル)が開発したマルチモーダル型のAIツールです。
マルチモーダルとは、テキスト、音声、画像、動画など複数の情報をまとめて扱う人工知能システムを指します。そのため、Geminiに動画や音声ファイルをアップロードすれば、瞬時に文字起こしが可能です。精度も高く、句読点や不要な言葉の除去にも対応しています。
Geminiの大きな魅力は「完全無料」である点です。Google AI Studioを経由することで、最新版のGeminiが無料で利用できます。
コストを抑えたうえで高精度な動画文字起こしツールを探しているなら、ぴったりな存在といえるでしょう。
2.YouTube Summary with ChatGPT|無料のChrome拡張機能
提供会社 |
– |
料金 |
無料 |
無料体験 |
– |
主な機能 |
・YouTube動画の文字起こし ・YouTube動画の要約 ・多言語翻訳 ・ChatGPTやClaudeとの連携 |
公式サイト |
YouTube Summary with ChatGPT(ユーチューブサマリーウィズチャットジーピーティー)は、YouTubeに投稿された動画を自動で文字起こし・要約をするAIツールです。
Chrome(クローム)やSafari(サファリ)の拡張機能として提供されているため、普段使用しているブラウザに追加するだけで利用できます。
使い方も簡単です。ブラウザでYouTube動画を再生しながら、拡張機能マークをクリックするだけで自動的に文字起こしや要約が生成されます。
多言語の翻訳にも対応しているため、海外向けの動画にも活用するとよいでしょう。誰でも無料で利用できますので、動画の情報収集を効率化させたい方におすすめです。
3.Gladia|URLから直接文字起こしが可能
提供会社 |
Gladia |
料金 |
・無料 ・プロ:0.612ドル/時間 ・企業:要問い合わせ |
無料体験 |
月10時間まで |
主な機能 |
・動画の文字起こし ・リアルタイム文字起こし ・100以上の言語翻訳 ・AIを活用した動画編集 ・動画タイトルの自動生成 |
公式サイト |
Gladia(グラディア)は、インターネット上にある動画や既存ファイルのURLを入力することで文字起こしができるAIツールです。
月10時間までなら無料で利用できます。もちろん、1か月が過ぎればリセットされるため、費用をかけずに使い続けることも可能です。
また、文字起こし技術には、OpenAIがオープンソースで公開している「Whisper(ウィスパー)」が搭載されています。
本家を少し改良したモデル(精度や速度の向上)になっているため、「Whisperでよくない?」と考える方もGladia経由で使用するのがおすすめです。
4.PowerDirector|文字起こしと動画編集がこれひとつで完結
提供会社 |
CyberLink |
料金 |
■Windows版 ・無料 ・PowerDirector 365:2,180円/月 ・Director Suite 365:3,980円/月
■macOS版 ・無料 ・PowerDirector 365:2,180円/月 |
無料体験 |
– |
主な機能 |
・動画の文字起こし ・動画の高画質化 ・顔写真のリップシンク ・背景除去 ・音楽生成 ・動画のアニメ化 |
公式サイト |
PowerDirector(パワーディレクター)は、CyberLink(サイバーリンク)が開発した動画編集ソフトです。
AIによる動画の文字起こし機能も備えており、動画編集作業を効率化させたい方におすすめです。
無料版でも基本的な編集機能や文字起こし機能が備わっているため、これから動画編集を始めたい方にとって有力な選択肢になるでしょう。
5.Filmora|アニメーション字幕テンプレートで魅力アップ
提供会社 |
Wondershare |
料金(税込) |
・無料 ・個人:7,980円/年 ・法人・チーム:8,980円/年 ・学生・教職員:9,980円(買い切り) |
無料体験 |
– |
主な機能 |
・動画の文字起こし ・タイトルや概要欄の自動生成 ・翻訳 ・ノイズ除去 ・テキスト読み上げ ・画像から動画生成 ・豊富なアセット素材の提供 |
公式サイト |
Filmora(フィモーラ)は、Wondershare(ワンダーシェア)が開発した動画編集ソフトです。
直感的な操作性と豊富なテンプレートを備えており、初心者でもプロ級の動画に仕上げることが可能です。
例えば、動画の雰囲気に沿ったエフェクトを追加したり、字幕にアニメーションを加えたりが簡単にできます。字幕起こしもワンクリックで可能です。
無料版では出力された動画にウォーターマーク(著作権情報)が入ってしまいますが、基本的な編集機能やAI機能は体験できます。気になる方は、まず無料版から試すとよいでしょう。
6.Vrew|シンプル機能だからこそ使いやすい
提供会社 |
VoyagerX |
料金(税込) |
・Free:無料 ・Light:1,090円/月 ・Standard:1,990円/月 ・Business:4,490円月 |
無料体験 |
– |
主な機能 |
・自動字幕起こし ・テキスト・PDFから動画生成 ・カット編集 ・無音部分の削除 ・著作権フリーの動画素材提供 ・100か国以上の翻訳 |
公式サイト |
Vrew(ブリュー)は、AIによる自動字幕生成に対応した動画編集ソフトです。
高度な編集機能を備えているわけではありませんが、その分シンプルで使いやすいのが魅力です。
音声認識の精度も高く、話者のタイミングに合わせた字幕を自動で表示できます。翻訳も100か国以上に対応しているため、グローバルな動画にも活用できるでしょう。
インタビューやショート動画の文字起こしに向いているツールといえます。
7.Notta|議事録動画のテキスト化に最適
提供会社 |
Notta株式会社 |
料金(税込) |
■基本プラン ・フリー:無料 ・プレミアム:1,980円/月 ・ビジネス:4,180円/月 ・エンタープライズ:要問い合わせ
■アドオン機能 ・1か国語リアルタイム翻訳:1,430円/月 ・2か国語文字起こし・翻訳:2,200円/月 |
無料体験 |
3日間(プレミアム) |
主な機能 |
・録画と文字起こし ・音声の文字起こし ・自動要約 ・話者認識 ・翻訳 ・共有 |
公式サイト |
Notta(ノッタ)は、議事録の自動文字起こしに最適なAIツールです。
動画や音声ファイルのアップロードによる文字起こしだけでなく、Web会議のリアルタイム文字起こしにも対応しています。
話者識別や自動要約の精度も高いため、議事録作成を大幅に効率化できるでしょう。モバイルアプリやChromeの拡張機能にも対応しています。
8.toruno|Web会議ツールとの連携が可能
提供会社 |
株式会社リコー |
料金 |
■個人 ・無料 ・月10時間:1,650円/月(税込)
■法人 ・月30時間:9,000円/月(税抜) ・月100時間:28,500円/月(税抜) ・月500時間:135,000円/月(税抜) |
無料体験 |
・個人:3時間 ・法人:3週間(上限30時間) |
主な機能 |
・画面キャプチャによる会議の文字起こし ・動画・音声ファイルの文字起こし |
公式サイト |
toruno(トルノ)は、Web会議ツールとの連携に優れた文字起こしツールです。
Web会議ツールと連携させることで「画面キャプチャ+音声」から文字起こしができます。これにより、会議の振り返りや記事録共有がスムーズに実行できるでしょう。
もちろん、動画や音声ファイルのアップロードから文字起こしも可能です。会員登録後3時間までなら無料で利用できるため、気になる方は試してみてください。
9.Texter|スマホで手軽に文字起こしができる
提供会社 |
– |
料金 |
・Free:無料 ・Premium M:1,500円/月 ・Premium M+:3,000円/月 ・Premium Y:7,400円/月 |
無料体験 |
– |
主な機能 |
・動画・画像・音声から文字起こし ・iPad・Apple Watchとの連携 ・リアルタイム翻訳 ・SNS共有 |
公式サイト |
Texter(テキスター)は、スマホで手軽に文字起こしができるAIツールです。
動画、画像、音声のファイルをアップロードするだけで、瞬時にテキストを生成できます。
文字起こし技術にはOpenAIがオープンソースで公開する「Whisper(ウィスパー)」が搭載されており、その精度には定評があります。
また、iPadのマルチタスクにも対応しています。他のアプリと並べながら使用できるのも便利なポイントです。
10.Premiere Pro|プロフェッショナルのための動画編集ソフト
提供会社 |
アドビ株式会社 |
料金(税込) |
年間プラン:3,280円/月 |
無料体験 |
7日間 |
主な機能 |
・動画の文字起こし ・18言語の自動翻訳 ・背景の差し替え ・自動トーンマッピング ・ノイズ除去 ・75,000曲超のオーディオ素材提供 ・SNSに直接書き出し ・共同編集 |
公式サイト |
Premiere Pro(プレミアプロ)は、アドビ社が提供する動画編集ソフトです。
直感的な操作性と高度な編集機能を備えており、プロの映像クリエイターにも広く利用されています。
もちろん、自動文字起こし機能も搭載されています。字幕を自動で付けたり、動画をテキスト化したりできるため、業務効率化が大幅に進むでしょう。
求人サイトやクラウドソーシングでは、募集要項に「Premiere Proを使える人」と記載されていることも多いです。
汎用性の高い動画編集スキルを習得したい方は、Premiere Proの操作方法を学ぶと、仕事を獲得しやすくなるかもしれません。
動画文字起こしAIツールを有効活用する2つのコツ
動画文字起こしAIツールを有効活用するには、以下2つのポイントを押さえておくことが大切です。
- 必要に応じて修正を加える
- 音声データの品質を向上させる
順番に解説します。
1.必要に応じて修正を加える
AIの文字起こし精度は向上していますが、まだ発展途上の分野です。
基本的には、どのツールも90%以上の精度で提供されていますが、100%を保証しているものはありません。誤字脱字が発生することも稀にあります。
そのため、完成した文字起こしはそのまま使用するのではなく、必ず確認するようにしましょう。必要に応じて修正を加えれば、高品質な文字起こしデータが完成します。
2.音声データの品質を向上させる
AIの文字起こし精度を高めるには、音声データの品質向上も不可欠です。
高精度な文字起こしツールであっても、雑音が多かったり、発言者の声が小さすぎたりすると、正確に認識できない場合があります。
そのため、動画撮影時には、静かな環境を選んだり、外付けマイクを使用したりなど、音声品質を高める工夫を凝らすとよいでしょう。
まとめ:動画の文字起こしはAIで効率化しよう
近年はリモートワークや動画マーケティングの普及によって、動画の文字起こしをする機会も増えてきています。
しかし、動画の文字起こしは集中力を要し、熟練の経験者であっても多くの時間と労力を必要とする作業です。
AIを活用することで、担当者の業務負担を大幅に軽減でき、本来取り組むべきコア業務に集中できるようになります。その結果、生産性の向上が期待できるでしょう。
AI文字起こしツールは無料で利用できるものも多いため、この機会に気になったものを試してみてください。