AIでメール・チャットを自動送信する|AI活用30日間トライアルDay07

「会議は15分で終わったのに、議事録作成に30分以上かかっている自分が情けなくなった」
そんな経験はありませんか?
隣の席の同僚は、会議が終わると同時にチャットで議事録をサッと共有。
一方、自分は手書きメモを見返しながら、要点を探し、タスクを書き出す作業に追われていました。
しかもこの“議事録”という業務、地味に時間がかかるのに評価されにくい。
でも手を抜けば商談の質に影響し、抜け漏れは致命的になることも…。
この「地味に重要だけど非効率」な業務、実はAIの得意分野です。
本記事では、生成AIを活用して、議事録を効率的に「要約」し、次のアクションを明確に「タスク抽出」する方法を、実演形式でお届けします。
取り残される営業フォロー:「あの案件どうなった?」に即答できるか
営業現場でよくあるシーンのひとつに、「あの案件、進捗どうなってる?」という上司や同僚からの質問があります。ここでスムーズに回答できれば信頼感も高まりますが、資料やメールを探しながら「ええと…たしか先週連絡したはずなんですが…」と曖昧な受け答えになることも多いのではないでしょうか。
この「即答できない」状況は、実はチーム全体の営業力低下を招く要因です。特にBtoB営業では、1件1件の商談にかける時間もコストも大きく、フォローアップの遅れはすぐに”失注”という形で跳ね返ってきます。
実際、多くのビジネスパーソンが「メール送るの忘れてた」「リマインドのタイミングが分からなかった」といった”些細な抜け”で機会損失をしています。これは個人の怠慢ではなく、「仕組みの不在」によるものです。
そこで今、注目されているのが「AIによる自動フォロー」の仕組みづくり。手動での対応を前提にするのではなく、AIとスクリプトを活用して”仕組みで送る”体制を整えることが、これからの営業・マーケターには求められています。
ChatGPT×GASで何ができる?メール・チャット自動送信の全体像
「ChatGPTとGASって、何ができるの?」という質問をよく受けます。結論から言えば、この2つを組み合わせることで、「相手に応じた内容を、指定のタイミングで、複数のチャネルに自動送信する」ことが可能になります。
具体的には以下のような流れで動作します:
- ChatGPTが文面を生成
過去のやりとりや案件情報をもとに、フォローアップメールやチャットメッセージの文案を作成。 - GASで送信タイミングを管理
スプレッドシート上に登録された送信スケジュールに従って、GASが自動的にメッセージを送信。 - 複数チャネルへ自動配信
GmailやSlack、LINE WORKSなど複数のチャネルに対応可能。条件に応じて送り分けることも。
たとえば以下のような使い方が可能です:
- 見積送付から3日後、未返信の相手に自動でリマインドメールを送る
- 初回商談後に「ご提案ありがとうございました」のフォローLINEを自動送信
- 定例ミーティングの前日にSlackでリマインドメッセージを自動投稿
従来は人がリマインド設定をして、時間になったら手動で送信していた作業を、ほぼゼロタッチで運用できるようになります。
AIが”適切な文面”を生成し、スクリプトが”適切なタイミング”で送る。この分業体制を整えるだけで、あなたの営業フォローは一気に自動化・高度化されるのです。
【実践例】ChatGPTでメール文面を生成→GASで自動送信する流れ
ここでは、ChatGPTとGASを使って、実際にメールを自動送信する一連のプロセスをご紹介します。難しそうに感じるかもしれませんが、慣れれば「数クリック」で再利用できる仕組みが作れます。
ステップ①:ChatGPTで文面を作成
まずはChatGPTに以下のようなプロンプトを入力して、メール文面を生成します。
「○○株式会社の田中様宛に、初回提案後3日経っても返信がない場合のフォローメールを、柔らかめのトーンで書いてください。」
出力された文面は、GASに組み込めるようプレーンテキストで保存しておきます。
ここでポイントとなるのは、テンプレートとして「差し込み部分」(会社名・担当者名・提案内容など)を変数として整理しておくことです。
ステップ②:GASでスクリプトを作成
GAS(Google Apps Script)上で以下の処理を行うスクリプトを記述します。
- スプレッドシートから送信対象リスト(氏名・メールアドレス・送信日など)を取得
- ChatGPTで作成した文面に変数を埋め込み
- Gmail APIを使って自動送信
ステップ③:トリガーで自動化
GASには「トリガー(時間指定実行)」機能があります。これを使えば、毎朝9時にスクリプトを自動実行させることが可能です。設定は数クリックで完了します。
この流れを一度構築しておけば、新しい案件が入るたびにスプレッドシートを更新するだけで、ChatGPTの文面を自動送信し続ける”営業フォロー装置”が完成します。
LINEやSlackも?Chatworkも?マルチチャネル配信の実践ポイント
メールだけでなく、LINEやSlack、Chatworkといったチャットツールも、ビジネスフォローにおいて重要なチャネルです。特にBtoBの商談やtoCのサポート、定例連絡などでは、開封率が高く即時性のあるチャットベースでの配信が成果に直結します。
ChatGPT×GASの仕組みは、これらのチャネルにも応用可能です。以下に、主要なマルチチャネル配信の方法と注意点を紹介します。
Chatworkへの自動送信:APIを使えば簡単
Chatworkは多くの中小企業やスタートアップで導入されているビジネスチャットです。APIを使えば、特定のグループチャットや個人チャットに自動でメッセージを送ることができます。
- ChatworkのマイページからAPIトークンを取得
- GASで以下のようなスクリプトを作成
- ChatGPTで生成した文面を動的に挿入して送信
SlackやLINE同様に、ChatGPTで生成した文面をそのまま適用できるため、柔軟なカスタマイズが可能です。
その他チャネルの活用ポイント(LINE/Slack)
LINE WORKSやLINE公式アカウント:
- API経由で自動送信可能(事前にBot登録が必要)
- 個人対応やセグメント配信に強み
Slack:
- Webhookで簡単に通知が可能
- チーム内通知や進捗共有に最適
マルチチャネル化で気をつけたいポイント
- チャネルごとの文面最適化
LINEはカジュアルに、Chatworkは業務的に、Slackは通知的に。用途に応じた出し分けが重要です。 - 送信頻度とユーザー体験のバランス
便利な一方で、”しつこい”と感じさせない工夫が必要。送信タイミングや頻度は要設計。 - 配信ログの可視化
スプレッドシートなどで「誰に、何を、どこへ」送ったかを記録しておくことで、トラブル防止や振り返りにも役立ちます。
メール+チャットツールの連携により、フォローアップの質とスピードが飛躍的に向上します。
GASとChatGPTの組み合わせがあれば、こうした配信体制は”非エンジニアでも”構築可能なのです。
自動化の落とし穴:やりすぎない仕組み化のバランス
AIとスクリプトを使えば、メールもチャットも”ほぼ自動で”送れるようになります。しかし、だからといって「すべてを自動化すればいい」というわけではありません。むしろ自動化が逆効果になってしまうケースもあるため、注意が必要です。
よくある「自動化の失敗パターン」
パターン①:文面が機械的で”人間味”ゼロ
ChatGPTで文面を生成できるとはいえ、テンプレートに頼りすぎると、どの顧客にも同じようなメッセージばかりに。「この人、本当に私のこと覚えてるのかな…?」と不信感を抱かれることもあります。
パターン②:タイミングがズレていて逆効果
たとえば「すでに返信しているのに、リマインドメールが届いた」など。自動送信は便利な反面、最新の顧客ステータスを反映できないと、クレームにつながる可能性があります。
パターン③:社内にブラックボックス化
スクリプトを組んだ本人しか仕組みを理解していないと、いざという時に対応できず、止めることも修正することもできない…というリスクも。
「自動8割・手動2割」のバランスを意識する
自動化は”効率化の手段”であって、”すべてを任せる道具”ではありません。おすすめなのは「定型的な初回フォローは自動化、反応があったら手動対応」というハイブリッド運用です。
- 定型連絡(1通目):ChatGPT+GASで自動化
- 返信あり or 問い合わせあり:人が手動で対応
- NG例:3回連続でAIメッセージ → 顧客の熱量ダウン
チームで共有し、進化させる運用体制を
せっかく作ったスクリプトやプロンプトも、属人化してしまっては活用されません。GoogleスプレッドシートやNotionで「誰が見ても理解できるドキュメント」を作成しておくことで、運用がチーム全体に広がります。
また、ChatGPTのプロンプトは定期的に見直し、アップデートしていくことで、精度や効果を継続的に高めることができます。
「自動化すべきところはAIに任せ、最後のひと押しは人の手で。」
この考え方が、成果につながるAI活用の基本姿勢です。
まとめ:あなたが”送らない”間に、チャンスは逃げている
営業でもマーケティングでも、”フォローの質”が成否を分ける場面は多々あります。
「あとで送ろう」と思ったまま放置した一通が、成約機会を一つ逃すこともあれば、顧客との信頼を失う引き金になることもあります。
しかし、すべてを自分の手で対応し続けるには限界があります。だからこそ、ChatGPTとGASを使った「フォロー自動化」は、ただの時短ではなく、”営業力を底上げする武器”になり得るのです。
- 文面を考える時間を削減し
- 送信ミスを防ぎ
- スケール可能なフォロー体制をつくる
このような仕組みを一度作ってしまえば、あなたは「送る」ことから解放され、「反応に集中する」営業スタイルへとシフトできます。
大切なのは、”始めること”です。
🎁 AI営業フォローを”実務に落とし込む”ために
メールやチャットの自動化は、「仕組み化」の第一歩にすぎません。
実際の現場では、
- どんな文面が最も反応が良いのか?
- タイミングはどう設計すべきか?
- 営業チームでどう共有・運用しているのか?
といった”リアルな事例”や”実務ベースのテンプレート”こそが求められます。
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この記事の監修
黒山結音 - Sooon株式会社COO。「AI×営業」などの最先端ノウハウを発信。ChatGPT、Gemini、FeloなどのAIツールを活用した営業効率化手法を開発し、非エンジニアでも実装可能なメソッドを指導。「GMOコラボ 生成AI大感謝祭」に登壇者として、「AIグランプリ2025 春」に審査員として参加。生成AIパスポート保持 / Feloアンバサダー / tl;dvパートナー