営業に自信がないことの正体はコンプレックスにある

コンプレックスは「人生の原動力」となる

人間誰しもが何らかのコンプレックスを抱えています。

重要なのは、コンプレックスを「解決すべき問題」として捉えるのではなく、「自分を動かすエネルギー」として捉え直すことです。

コンプレックスを抱える人は、他人から見て満たされているように見えても、内側に強い「欠乏感」や「未解決の欲求」を抱えています。

この「満たされていない状態」を自覚すること、そしてそこから目を背けずに「埋めよう」と行動することこそが、人生における最も強烈な原動力となるのです。

「自信がない」という状態は、裏を返せば「成長したい」「認められたい」という強い欲求の裏返し。

このエネルギーを仕事に正しく向けることができれば、誰にも負けない活力へと変換されます。

兼頭氏の事例に見る「満たされない欲求」とお金の使い方

兼頭竜矢氏の過去の経験は、コンプレックスがお金の使い方という具体的な行動にいかに影響するかを明確に示しています。

彼はフリーランスとして収入が増えた時期に、そのお金を仕事ではなく、主に飲み会や特定の場所での散財に費やしていました。

この行動は、単なる享楽ではなく、「過去に満たされなかった」というコンプレックス、すなわち承認欲求や自己肯定感の欠如が、お金という手段を通じて満たそうとしていた表れではないかと

お金を稼ぐこと自体が目的ではなく、そのお金で得られる「承認」や「優越感」を求めていたのです。

しかし、この行動を自覚し、その根源的なコンプレックスに向き合った結果、現在は無駄な消費から脱却し、仕事に集中できていると述べています。

コンプレックスの自己把握は、無意識のうちに行っている非生産的な行動や浪費を止め、真に価値のある活動に時間とリソースを集中させるための鍵となるのです。

行動を支配する「潜在的なコンプレックス」の力

コンプレックスの厄介な点は、それが必ずしも意識化されているわけではない、ということ。

自分では気づいていない潜在的なコンプレックスが、日常の小さな行動や人間関係、そして仕事の意思決定にまで影響を与えている可能性があります。

• 過度な自己アピール
• 他者への異常なまでの嫉妬心
• 必要以上の見栄を張る行動
• リスクを避けてばかりの消極的な姿勢

これらの行動は、表面的な性格ではなく、深層にあるコンプレックスによって突き動かされているケースが多いのです。

自身のコンプレックスを正確に把握することは、人生の選択をコントロールするための最も重要な要素であり、人生を好転させるためのきっかけとなり得ます。

営業に自信がない方がコンプレックスを把握する重要性

なぜ自己把握が人生の選択を左右するのか

自分のコンプレックスを深く理解することは、「自分が何を目指すべきか」「どんな仕事を選ぶべきか」「誰と付き合うべきか」といった人生の重要な選択を誤らないために不可欠です。

例えば、「人から頼りにされたい」というコンプレックスを持つ人は、人に頼られる環境（コンサルタントや教育業）で成功しやすいかもしれません。

逆に、「大勢の前で話すのが怖い」というコンプレックスを持つ人は、それを克服するためにあえて講師業に挑戦し、それがブレイクスルーとなる可能性もあります。

コンプレックスは、あなたの「最も強い欲求」を示している羅針盤なのです。

その羅針盤を正しく読み解くことができれば、営業というフィールドにおいても、自分の強みが最大限に発揮できる分野や顧客層を選べるようになります。

中途半端という経験と克服への決意

WSSクラス運営者の金本相太氏が自身のコンプレックスとして挙げたのは、「中途半端」であるという過去の経験でした。

様々なことに挑戦するものの、熱意を持続できず、一つを本気で極めることができなかったという自己評価です。

これは、多くのビジネスパーソンが抱える「器用貧乏」や「飽きっぽい」という悩みと共通します。

この「中途半端」であるという自己評価を単なる欠点として放置するのではなく、「今度こそは極める」という強い決意の原動力に変えたことで、彼は仕事に邁進し、新たな挑戦を決意しています。

コンプレックスは、克服すべき課題であると同時に、「まだ自分には伸びしろがある」ことを教えてくれるサインでもあるのです。

フリーランスにとってのコンプレックス把握の重要性

会社組織に守られているサラリーマンとは異なり、フリーランスや個人事業主は、自身のコンプレックスがそのまま顧客や事業の成果に直結します。

例えば、「承認欲求」が強すぎるフリーランスは、単価の低い仕事でも「感謝されたい」一心で引き受けてしまい、疲弊します。

逆に「失敗への恐怖」が強すぎるフリーランスは、大きなチャンスを前にして尻込みし、事業規模を拡大できません。

自己把握を深め、コンプレックスを意図的に事業戦略に組み込むこと、これがフリーランスが成功するための必須条件となります。

営業で自信がない方がコンプレックスを発見するための3ツール

潜在的なコンプレックスを掘り起こし、それを活力へと変えるための具体的なツールは3つあります。

他者への「イラっとする点」を探る

あなたが他者に対して「イラっとする点」や「許せないと感じる点」は、実はあなた自身のコンプレックスの投影である可能性が高いと指摘されています。

「あの人はいつも口先だけで行動しない」とイラつく場合、自分自身が「行動したいのにできていない」というコンプレックスを抱えているかもしれません。

「あの人の自慢話が鼻につく」と感じる場合、自分自身が「認められたいのに認められていない」という承認欲求のコンプレックスを抱えがちです。

他者への感情は、自分自身の鏡。誰かの言動に強く感情が揺さぶられたとき、それは自身の過去の体験や感情の根源を深く掘り下げるチャンスと捉えましょう。

「お金を使う先」から隠された欲求を読み解く

成功者の事例にもあるように、お金を何に、どれだけ使うかは、あなたの潜在的な欲求やコンプレックスを映し出します。

例えば、高級ブランド品や車などの「見栄のための消費」が多い場合、それは自己肯定感の低さや、過去に「馬鹿にされたくない」というコンプレックスから来ている可能性があります。

逆に、過度に「ケチる」という行動も、未来への不安やお客へのコンプレックスの表れかもしれません。

お金を使う先に「本当に満たしたい欲求」が隠れていないか、冷静に分析してみてください。

理想と現実のギャップを示す「未来の姿」

あなたが漠然と「こうなりたい」と描く理想の未来の姿と、現在のあなたの行動や現状との間にあるギャップも、コンプレックスの場所を指し示します。

• 理想: 「人を引っ張るリーダーになりたい」

• 現実: 「会議で発言するのが怖い」

• コンプレックス: 「リーダーシップの欠如」「失敗への恐怖」

この理想と現実のギャップを埋めるための具体的な一歩が、コンプレックスを克服し、活かすための道筋となります。

営業に自信がないコンプレックスを他者貢献のエンジンに変えよう

幸福度の本質はお金ではなく「他者の笑顔」にある

コンプレックスを原動力に行動し、一時的にお金を稼いだとしても、そのお金自体を目的としてしまうと、目標達成後に虚無感を感じる可能性が高いと指摘されています。

真の幸福度は、お金の量だけで測れるものではありません。

それは、他者に貢献すること、そしてその結果として他者の笑顔や感謝を見ることによって高まります。

コンプレックスによって生み出されたエネルギーを、「自分のため」だけでなく「他者のため」に使うこと。

ここに、営業として、そして人として成功し続けるための本質があります。

孤独感を原動力に変えた事業戦略の事例

金本氏は、自身の深いコンプレックスとして「孤独感」を挙げています。

過去に孤独を感じ、それを解消したいという強い思いが、彼の現在の事業の原動力となっています。

彼は、自分が孤独を感じたくないという思いを、「他者を孤独にさせたくない」という共感と使命感に変換しました。

その結果、教育事業などを展開し、同じような悩みを持つ人々が集えるコミュニティや場を提供しています。

この事例は、自身の最も辛かった経験やコンプレックスが、他者への共感性となりました。

ひいては事業の社会的な意義と独自性を生み出すことを示しています。

営業においても、顧客の抱える課題に人一倍深く共感できる力は、コンプレックスから生まれることが多いのです。

まとめ

営業は自信がない人でも成功できます。

なぜなら、コンプレックスこそが、誰よりも強い原動力になるからです。

コンプレックスを把握し、それを活用することで、人生の原動力が生まれ、他者に寄り添う共感力となる。

そして結果的にあなたの人生を肯定するきっかけとなります。

フリーランスにとって、自己把握としてのコンプレックスの把握は、事業の方向性を定め、ブレることなく邁進するための羅針盤。

あなたのコンプレックスを宝に変え、自信を持って営業という道を歩んでいきましょう！

【参考動画はコチラ】